製品情報
エポクラスター®Coolie
封止×機能性
Coolieの特徴
エポキシ樹脂ベースの
封止向け絶縁材料
エポキシ樹脂をベースとした、封止向け絶縁材料です。成形は圧縮成形またはトランスファー成形で行われ、エポクラスター®Jシリーズと異なり射出成形は出来ません。
低温成形、高熱伝導などの特性を付与したグレードがあり、コイル・基板などの封止はもちろんのこと、高熱伝導性を利用した機能性成形品用途にも使用されています。
特性
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低温成形
エポクラスター®Coolie SR03は135~145℃程度で成形可能なエポキシ樹脂コンパウンドです。
この温度域でも、粘度は高くならないため、インシュレーターやボビン等にPBTなどの比較的耐熱の低い樹脂が使用されたコイル・モーターなどの封止に適しています。図 コイル封止図 (銅線 φ0.5 mm)
曲げ強度 ( MPa ) 124 曲げ弾性率 ( GPa ) 7 線膨張率(MD/TD) ( ppm/k ) 36 Tg °C 155 絶縁破壊電圧 kV/mm 22 -
等方性
一般的にガラスファイバーが充填される不飽和ポリエステル樹脂などと異なりフィラーに繊維を含有していませんので、熱膨張係数は方向性を持ちません。
そのため、反りなどの成形上の問題を考慮する必要がありません。 -
低弾性
エポキシ樹脂コンパウンドとしては、低い弾性率(曲げ:7GPa)。
熱時の封止対象物に対する応力が小さく、密着部に対してもかかる応力が小さくなります。 -
高い絶縁性
絶縁破壊電圧が22kV/mmと高く、高い絶縁性を有します。
そのため、封止部の厚みを薄くするなどの設計が可能となります。
各種コイル類の絶縁、固定、制震目的の低温封止
特性
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絶縁・等方性高熱伝導
エポクラスター®Coolie MSW1305は高熱伝導性を有したエポキシ樹脂コンパウンドです。
フィラーは全て絶縁性のもので構成されるため、コンパウンドそのものも絶縁性であり6W/m・Kの熱伝導率は絶縁高熱伝導材料の中でも上位に位置します。
また、一般に高熱伝導材料は絶縁・導電を問わず熱伝導率に方向性があることが多く使用時に思ったよりも効果がないということが多々ありますがMSW1305の高い熱伝導率は方向性を問わず発揮されるため、成形品や封止設計において放熱方向を考慮する必要がなく、設計通りの放熱性能を提供します。 -
精密成形
熱膨張係数も等方性で小さい(13ppm/℃)ことから、成形品に用いた場合高い寸法・幾何精度で仕上がります。設計上、嵌合等で放熱経路を形成する場合も高い精度で嵌め合うことが出来、熱の伝達を阻害しません。
事例